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論文

環境放射線と半導体デバイスのソフトエラー; 環境放射線起因ソフトエラーのシミュレーション

安部 晋一郎

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 65(5), p.326 - 330, 2023/05

電子機器の信頼性問題として、地上に降り注ぐ二次宇宙線の中性子やミューオンによって生じる電子機器の一時的な誤動作(ソフトエラー)がある。高い信頼性が求められる電子機器の数は社会の進歩とともに増えており、これらすべての機器のソフトエラー発生率(SER: Soft Error Rate)を実測的な方法で評価することは難しい。また機器の製造前の段階でSERを評価することも求められており、シミュレーションによるSER評価の重要性が高まっている。原子力学会誌の解説記事において、放射線挙動解析コードPHITSを用いたソフトエラーシミュレーション技術の研究開発や、ソフトエラー発生の物理過程の詳細解析結果について紹介する。

論文

A Pseudo-material method for graphite with arbitrary porosities in Monte Carlo criticality calculations

沖田 将一朗; 長家 康展; 深谷 裕司

Journal of Nuclear Science and Technology, 58(9), p.992 - 998, 2021/09

 被引用回数:2 パーセンタイル:31.78(Nuclear Science & Technology)

The latest ENDF/B-VIII library adapted new porosity-dependent cross-section data of graphite. However, the porosity of the actual graphite does not necessarily correspond to the porosity given in the data. We have proposed a method to perform neutronic calculations at the desired porosity on the basis of the pseudo-material method. We have performed calculation benchmarks to confirm the applicability of this method for the porosity-dependent cross-sections of graphite. We have also compared the $$K_{rm eff}$$ values calculated by the pseudo-material method with the experimental values for the VHTRC. In addition, we have investigated the temperature dependance of the calculation values obtained by this method. From these results, we have concluded that this method allows us to perform the neutronic calculations in which we can reflect detailed information on the porosity of graphite.

論文

Characterizing energetic dependence of low-energy neutron-induced SEU and MCU and its influence on estimation of terrestrial SER in 65-nm Bulk SRAM

Liao, W.*; 伊東 功次郎*; 安部 晋一郎; 密山 幸男*; 橋本 昌宜*

IEEE Transactions on Nuclear Science, 68(6), p.1228 - 1234, 2021/06

 被引用回数:2 パーセンタイル:31.78(Engineering, Electrical & Electronic)

二次宇宙線中性子が引き起こすメモリ情報の反転現象であるシングルイベントアップセット(SEUs: Single Event Upsets)は、地上における電子機器の誤動作現象の原因となる。特に、複数メモリセル反転(MCUs: Multiple Cell Upsets)は、エラーの訂正が困難であるため、深刻な問題となる可能性もある。本研究では、10MeV以下の低エネルギー中性子の影響を明らかにすることを目的とし、産業技術総合研究所にて半導体デバイス設計ルール65nmのBulk SRAMへ異なるエネルギーの単色中性子を照射し、SEU断面積およびMCU断面積を測定した。その結果、6MeV前後でSEU断面積が大きく変化することや、数MeVの中性子でも全体に占めるMCUの割合は大きく変わらないことなどを明らかにした。また、SEU断面積およびMCU断面積と、ニューヨークと東京の二次宇宙線中性子スペクトルを用いてソフトエラー率を解析した結果、地上環境では低エネルギー中性子の影響はそれほどない事なども判った。

論文

Impact of the angle of incidence on negative muon-induced SEU cross sections of 65-nm Bulk and FDSOI SRAMs

Liao, W.*; 橋本 昌宜*; 真鍋 征也*; 渡辺 幸信*; 安部 晋一郎; 反保 元伸*; 竹下 聡史*; 三宅 康博*

IEEE Transactions on Nuclear Science, 67(7), p.1566 - 1572, 2020/07

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Engineering, Electrical & Electronic)

ミューオン起因シングルイベントアップセット(SEU: Single Event Upset)は、デバイスの微細化に伴い増加することが予想されている。環境ミューオンがデバイスに入射する角度は常に垂直とは限らないため、ミューオンの入射角がSEUに及ぼす影響を評価する必要がある。そこで本研究では、バルクSRAMおよびFDSOI SRAMに対して、0度(垂直)と45度(傾斜)の2つの入射角で負ミューオン照射試験を実施した。その結果、傾斜入射では、SEU断面積がピークとなるミューオンエネルギーが高エネルギー側にシフトすることを明らかにした。一方で、SEU断面積の電圧依存性や複数セル反転のパターンなどは、垂直入射と傾斜入射では同様であることも明らかにした。

論文

Similarity analysis on neutron- and negative muon-induced MCUs in 65-nm bulk SRAM

Liao, W.*; 橋本 昌宜*; 真鍋 征也*; 安部 晋一郎; 渡辺 幸信*

IEEE Transactions on Nuclear Science, 66(7), p.1390 - 1397, 2019/07

 被引用回数:13 パーセンタイル:82.61(Engineering, Electrical & Electronic)

SRAMにおける複数メモリセル反転(MCU: Multiple-cell Upset)は、誤り訂正符号では対処できないため、電子機器への放射線影響として大きな問題となる。環境中性子線起因MCUについては特性評価が行われている。一方、負ミューオン起因MCUに関しては最近報告がされるようになってきた。中性子起因MCUと負ミューオン起因MCUは、ともに二次イオンによって生じるため、ある程度類似性があると予想される。そこで本研究では、65nmバルクSRAMへの、連続エネルギー中性子、準単色中性子および単色負ミューオン照射ソフトエラー測定実験を行い、負ミューオン起因MCUと中性子起因MCUの測定結果の比較を行った。その結果、MCUイベント断面積の動作電圧依存性はほぼ同じであることを明らかにした。またモンテカルロシミュレーションを行った結果、実験結果と合致する結果が得られた。

論文

Estimation of muon-induced SEU rates for 65-nm bulk and UTBB-SOI SRAMs

真鍋 征也*; 渡辺 幸信*; Liao, W.*; 橋本 昌宜*; 安部 晋一郎

IEEE Transactions on Nuclear Science, 66(7), p.1398 - 1403, 2019/07

 被引用回数:8 パーセンタイル:66.68(Engineering, Electrical & Electronic)

宇宙線起因ソフトエラーは、地上の電子機器にとって大きな脅威であることが知られている。近年は、電子機器のソフトエラー耐性の低下に伴い、宇宙線ミューオン起因ソフトエラーが注目されている。これまでの研究では、正ミューオンのみに関する照射試験やシミュレーション結果からソフトエラー発生率(SER)が予測されていた。本論文では、65nmバルクおよびUTBB-SOI SRAMに対するミューオン起因SEU率を、負ミューオンと正ミューオンの両方の実験値を用いて評価した。実験の結果、バルクSRAMの負ミューオン起因SEU断面積は、UTBB-SOIよりも著しく大きいことが判明した。またPHITSシミュレーションと実験結果より地上でのミューオン起因SERを推定した結果、建屋1階におけるミューオン起因SERは中性子起因SERの10%であることを明らかにした。

論文

Measurement and mechanism investigation of negative and positive muon-induced upsets in 65-nm Bulk SRAMs

Liao, W.*; 橋本 昌宜*; 真鍋 征也*; 渡辺 幸信*; 安部 晋一郎; 中野 敬太*; 佐藤 光流*; 金 政浩*; 濱田 幸司*; 反保 元伸*; et al.

IEEE Transactions on Nuclear Science, 65(8), p.1734 - 1741, 2018/08

 被引用回数:14 パーセンタイル:81.7(Engineering, Electrical & Electronic)

設計ルールの微細化に伴い半導体デバイスのソフトエラーへの感受性が高まっており、二次宇宙線ミューオンに起因するソフトエラーが懸念されている。本研究では、ミューオン起因ソフトエラーの発生メカニズムの調査を目的とし、J-PARCにて半導体デバイス設計ルール65nmのBulk CMOS SRAMへミューオンを照射し、ソフトエラー発生率(SER: Soft Error Rate)を測定した。その結果、正ミューオンによるSERは供給電圧の低下に伴い増加する一方で、負ミューオンによるSERは0.5V以上の供給電圧において増加した。また、負ミューオンによるSERは正のボディバイアスを印加すると増加した。更に、1.2Vの供給電圧において、負ミューオンは20bitを超える複数セル反転(MCU: Multiple Cell Upset)を引き起こし、MCU率は66%に上った。これらの傾向は、負ミューオンによるSERに対し、寄生バイポーラ効果(PBA: Parasitic Bipolar Action)が寄与している可能性が高いことを示している。続いて、PHITSを用いて実験の解析を行った結果、負ミューオンは正ミューオンと比べて多量の電荷を付与できることがわかった。このような付与電荷量の多いイベントはPBAを引き起こす原因となる。

論文

Consideration to reliability of laser testing for evaluating SEU tolerance

阿部 哲男*; 大西 一功*; 高橋 芳浩*; 平尾 敏雄

Proceedings of the 6th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application (RASEDA-6), p.157 - 160, 2004/10

シングルイベントアップセット(SEU)耐性をレーザ試験により簡便に評価することは、進展が早く多種である民生デバイスの耐性評価にとって有用である。本報告では、メモリ素子であるSRAMに対する重イオン照射試験を実施し、照射粒子数が比較的少ない条件でSEU反転断面積を求める方法を検討するとともに、その試験結果とレーザ試験との相関を得た。

論文

Eu(III) adsorption by ${it Pseudomonas fluorescens}$ in the presence of organic ligands

吉田 崇宏; 鈴木 義規*; 尾崎 卓郎; 大貫 敏彦; Francis, A. J.*

Proceedings of International Symposium on Radioecology and Environmental Dosimetry, p.296 - 300, 2004/03

環境中で生物活動または産業活動により排出される有機配位子はアクチノイドの溶解度を高め、その移行を促進する影響を及ぼす。微生物は金属イオンを吸着することが知られているが、有機配位子が吸着に及ぼす影響についてはよくわかっていない。三価アクチノイドのアナログとしてEu(III)を用いて、有機配位子(クエン酸,デスフェリオキサミンB(DFO),EDTA)存在下で好気性細菌${it Pseudomonas fluorescens}$によるEu(III)の吸着実験を行った。${it P. fluorescens}$はpH4からpH7でEu(III)に対して高い吸着能を示した。クエン酸またはDFO存在下では${it P. fluorescens}$によるEu(III)の吸着量はほとんど変化しなかった。一方でEDTAは${it P. fluorescens}$によるEu(III)の吸着を著しく減少させた。X線光電子分光(XPS)分析により、吸着したEu(III)が微生物表面のカルボキシル基や水酸基に結合していることが示唆された。Eu(III)-EDTA錯体の錯体安定度はEu(III)-クエン酸錯体,Eu(III)-DFO錯体より大きいため、これらの結果は微生物が錯体安定度が小さいアクチノイド-有機配位子錯体の移行を抑制する可能性を示唆する。

論文

Observation of single-ion induced charge collection in diode by a heavy ion microbeam system

神谷 富裕; 及川 将一*; 大島 武; 平尾 敏雄; Lee, K. K.; 小野田 忍*; Laird, J. S.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 210, p.206 - 210, 2003/09

 被引用回数:1 パーセンタイル:12.51(Instruments & Instrumentation)

原研高崎の重イオンマイクロビーム・シングルイオンヒットシステムでは、宇宙空間における半導体素子のシングルイベント効果(SEU)の研究を目的として、微小半導体素子におけるシングルイオン誘起過渡電流特性の評価が行われている。このような測定では、微小領域に繰り返し入射される高エネルギー重イオンによる物質の照射損傷の影響が問題となる。しかし、入射イオンの個数を制御し、照射損傷の領域を$$mu$$mレベルで限定できるシングルイオンヒット技術により、シングルイオン入射により生成された電荷がいかなる空間的広がりにおいて収集されるかを知ることも可能である。実験では試験素子である炭化珪素P型PNダイオードの径1$$mu$$mの領域に12MeV Niイオンを1個ずつ連続して照射し、過渡電流波形を計測した。その結果、シングルイオンの入射毎に連続してパルス波高及び収集電荷量が減衰するのが観測された。これはこの領域への1イオン入射による全ての電荷収集過程がそれまでの入射によって蓄積された照射損傷の影響を全て受けているためであると考えられる。これにより電荷収集過程は、横方向には1$$mu$$mあるいはそれ以上の広がりをもつことが予測される。今回はこの現象と、イオンの飛程及び素子の空亡層の厚みとの関係について考察する。

論文

A Novel spectroelectrochemical cell for in situ surface X-ray scattering measurements of single crystal disk electrodes

近藤 敏啓*; 田村 和久*; 高橋 正光; 水木 純一郎; 魚崎 浩平*

Electrochimica Acta, 47(19), p.3075 - 3080, 2002/07

 被引用回数:30 パーセンタイル:56.86(Electrochemistry)

単結晶電極を研究するために、表面X線散乱用の新しい光電気化学セルを作製した。この光電気化学セルを用いることで、単結晶電極の特定の面の電気化学的性質がメニスカスモードで測定できるとともに、表面X線散乱実験も容易におこなうことができる。このセルの有効性を示すために、電析量の精密さが要求される試料: Au(111)及びAu(001)上のPd薄膜の電析を研究した。

論文

Corrosion fatigue growth of zirconium in boiling nitric acid

本岡 隆文; 木内 清

Corrosion, 58(6), p.535 - 540, 2002/06

 被引用回数:5 パーセンタイル:40.02(Materials Science, Multidisciplinary)

ジルコニウムの疲労亀裂成長挙動を、沸騰硝酸中と室温大気中で荷重制御下で研究した。大気中での疲労亀裂成長は金属組織に強く影響を受けた。これはジルコニウム特有のHCP構造に起因する機械的強度の異方性が原因であった。硝酸中では大気中に比べて約4倍亀裂成長が速かった。硝酸中では、亀裂成長は特徴的な機構で行われていることが破面観察からわかった。つまり、破面形態は、応力腐食割れ時に見られる擬劈開面と大気中で見られる疲労ストライエーションが混在したものであった。亀裂成長速度が低いところでは 擬劈開面が支配的であり、亀裂成長が速いところでは延性破面が支配的であった。

論文

シングルイベントMBU解析に向けたタンデム加速器の利用

森 英喜*; 平尾 敏雄; Laird, J. S.; 小野田 忍*; Lee, K. K.; 阿部 浩之; 伊藤 久義; 岡本 毅*; 小泉 義晴*

JNC TN7200 2001-001, p.55 - 57, 2002/01

宇宙環境で使用される集積回路素子では、1個のイオン入射で多数のメモリ内容が同時に反転するマルチブルアップセット(MBU)現象の発生が大きな問題となっている。このMBU発生パターンは、入射粒子の角度に依存することが実験で示されている。われわれはこの入射角度依存性究明を目的として、高崎研タンデム加速器に接続されている重イオンマイクロビームのシングルイオンヒット装置とTIBIC(Transient Ion Beam Induced Current)システムを用い、入射イオン1個でpn接合ダイオードに誘起される過渡電流波形の計測を行った。その結果、イオンの入射角度の増加に伴いダイオード電極に収集される電荷量が増加することさらにその増加が1/cos$$theta$$に比例することを見いだした。

論文

Development of a new data collection system and chamber for microbeam and laser investigations of single event phenomena

Laird, J. S.; 平尾 敏雄; 森 英喜*; 小野田 忍*; 神谷 富裕; 伊藤 久義

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 181(1-4), p.87 - 94, 2001/07

 被引用回数:65 パーセンタイル:96.69(Instruments & Instrumentation)

半導体デバイスに高エネルギー荷電粒子が入射すると、シングルイベント現象と呼ばれるデータ反転や故障が発生する。われわれは、シングルイベント発生の機構解明を目的として、入射イオン1個で半導体中に誘起される電荷の伝搬挙動を明らかにするため、イオンマイクロビームを用いた計測技術TIBIC(Transient Ion Beam Induced Current)、レーザを用いた計測技術TLBIC(Transient Laser Beam Induced Current)、並びに専用のデータ収集システムを新たに開発した。本報告では、開発した計測技術の概要に加え、TIBICシステムを用いて取得した15MeV炭素及び酸素イオン照射時のシリコンダイオード、ガリウム砒素ダイオード及びシリコントランジスタ(MOSFET)におけるシングルイベント過渡電流波形と電荷収集マッピングデータについても紹介する。

論文

The Investigation of charge transport properties of SOI semiconductor devices using a heavy ion microbeam

平尾 敏雄; Laird, J. S.; 森 英喜*; 小野田 忍*; 伊藤 久義

Solid State Phenomena Vol.78-79, p.395 - 400, 2001/07

シングルイベント発生機構の解明を目的として、TIARA照射施設のタンデム加速器に設けられている重イオンマイクロビームを用い、重イオン入射により半導体に発生する電荷の伝搬挙動を調べている。この研究の一環として、われわれはイオン1個で誘起される電流波形を観測できる新たな測定システムを開発し、これを用いて、SOI構造を備えたダイオードに15MeVのエネルギーの酸素イオンを照射し、発生する過渡電流波形を計測した。伝導型の異なる基板(p,n)で作製したダイオードで測定を行った結果、正孔の方が電子と比較して収集時間が約2倍長いことが確認された。さらに、発生電荷量は印加電圧の増加により飽和する傾向が得られた。この結果は、高電界領域でのキャリアのドリフト速度の飽和に起因すると考えられる。

論文

A System for ultra-fast transient ion and pulsed laser current microscopies as a function of temperature

Laird, J. S.; 平尾 敏雄; 小野田 忍*; 森 英喜*; 伊藤 久義

Solid State Phenomena Vol.78-79, p.401 - 406, 2001/07

われわれはシングルイベント発生の機構を解析し耐シングルイベント素子開発の指針となるデータを蓄積し、シミュレーション解析を実施している。さらに、入射イオン1個で半導体中に誘起される電荷の伝搬挙動を明らかにするために、イオンマイクロビームとレーザを用いた新たなデータ収集システムを開発をした。本国際会議では、開発した計測技術の概要に加え、TIBIC(Transient Ion Beam Induced Current)システムを用いて取得した15MeV酸素イオン照射時のシリコンダイオードに対するシングルイベント過渡電流波形の温度の影響、さらにガリウム砒素ダイオード及びMOSFETにおけるシングルイベント過渡電流波形と電荷収集マッピングデータ、レーザを用いて得られたシリコンダイオードの接合部マッピング等について紹介し、議論を行う。

論文

Studies of single-event transient current induced in GaAs and Si diodes by energetic heavy ions

平尾 敏雄; 伊藤 久義; 岡田 漱平; 梨山 勇*

Radiation Physics and Chemistry, 60(4-5), p.269 - 272, 2001/03

 被引用回数:5 パーセンタイル:38.97(Chemistry, Physical)

半導体素子に高エネルギーを持ったイオンが入射した時、そのイオンの飛跡に沿って生じる高密度電離によってアップセット、ラッチアップと呼ばれるシングルイベント現象が引き起こされる。現在これらの現象を解明し、シングルイベント耐性強化への指針を得るために、重イオンマイクロビームを用いて半導体に誘起されるシングルイベント過渡電流の評価を行っている。照射試料としてはガリウム砒素ショットキーダイオードを用い、炭素及びシリコンイオンを照射した際に発生するシングルイベント過渡電流波形を計測した。その結果、発生する電荷量は理論値より1.2~3倍高く、ファネリングによる電荷収集が顕著であることが確認できた。またガリウム砒素試料で得られた収集電荷量は、シリコンダイオードの約半分の低い値が得られた。一方、イオン損傷については、シリコンダイオードと比較し、同じ照射量でもガリウム砒素ダイオードの過渡電流波形の低下は著しく、損傷の度合いは2倍程度大きいことが示唆された。得られた結果に基づき、ガリウム砒素素子とシリコン素子のシングルイベント現象の相違について議論する。

報告書

脱窒細菌のアルカリ性及び還元環境下での耐性に関する実験的研究

嶺 達也*; 三原 守弘; 大井 貴夫

JNC TN8430 2000-009, 35 Pages, 2000/07

JNC-TN8430-2000-009.pdf:0.88MB

TRU廃棄物の処分方法として、地層処分施設へ埋設する方法が検討されている。使用済核燃料の再処理埋設より発生するTRU廃棄物である低レベルプロセス濃縮廃液の固化体には、多量の硝酸塩が含まれている。硝酸塩は微生物の脱窒作用により、最終的に窒素まで還元される可能性がある。このため、嫌気条件での微生物による硝酸塩の脱窒にともなって発生する窒素が人工バリアの破壊や人工バリア中の汚染水の押し出しといった物理的な影響を与える可能性があることが指摘されている。したがって、脱窒能を有する微生物(以下、脱窒細菌と記す)が処分システムに与える影響は重要であると考えられる。本研究では、高アルカリ、還元性となる処分環境に対する脱窒細菌の耐性を調査することを目的として、脱窒細菌としてPseudomonas denitrificansを使用し、pH及びEhが脱窒細菌の活性に与える影響を把握するための実験的研究を実施した。その結果、pHが脱窒細菌の活性に与える影響については、本研究で使用した脱窒細菌では、pHが中性より高くなるにつれて低下し、pH=9.5以上では定量下限値以下となることが示された。Ehが脱窒細菌の活性に与える影響については、把握することはできなかったが、試験条件が還元環境に制御されていれば、脱窒細菌は活性を持つことが明らかとなった。いずれにしても、pHが12.5程度の高アルカリとなる処分環境条件においては、本研究で使用した脱窒細菌の活性はEhにかかわらず、中性領域での活性と比較すると小さくなると考えられた。

論文

Studies of charge collection mechanisms in SOI devices using a heavy-ion microbeam

平尾 敏雄; 浜野 毅*; 酒井 卓郎; 梨山 勇

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 158(1-4), p.260 - 263, 1999/00

 被引用回数:9 パーセンタイル:57.23(Instruments & Instrumentation)

従来よりSOI素子構造は、上層シリコン層が薄いためにイオンの入射によって発生する電荷の収集が少ないなどの理由によりシングルシベント耐性に強く耐シングルイベント素子として注目されている。本内容は炭素と酸素の重イオンマイクロビームを、トップシリコン層が5.7$$mu$$mのSOI試料に入射して収集電荷を求めた。その結果SOI構造を持つ試料では、イオンの飛程がトップシリコン層以上であっても収集される電荷は、トップシリコン層の幅に依存するとの結果が得られた。このことは、トップシリコン層の幅を制御することでシングルイベント効果を低減できるとの見通しを立てることができた。本講演ではこれらの実験結果と高帯域測定手法について報告を行う。

論文

SEU testing using cocktail ion beams

根本 規生*; 新藤 浩之*; 松崎 一浩*; 久保山 智司*; 大島 武; 伊藤 久義; 梨山 勇; 松田 純夫*

Proceedings of 3rd International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application, p.154 - 159, 1998/00

地上用1MビットSRAM,4MビットSRAM,16MビットDRAM及び64MビットDRAMのシングルイベントアップセット試験をカクテルビームを用いて行った。カクテルビームは4.0~60.6MeV/mg/cm$$^{2}$$のLETでの照射が可能であり、今回はこのビームを用いて、しきい値LETと飽和反転断面積を見積もった。その結果、これらの集積回路は作製プロセスによってSEUしきい値と反転断面積が大きく異なることが明らかになった。

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